生理痛に個人差はあるものの、40代を過ぎたら生理痛がひどくなった、という女性が増えています。
毎月めぐってくる「生理」ですが、受精が行われなかったことにより、子宮内膜がはがれ落ちて血液とともに体外に出てくる症状をいいます。
生理のサイクル
子宮内では、月経周期に応じて子宮内膜を厚くし、排出して、また新たに作るという以下のサイクルを繰り返しています。
【1】卵胞(増殖)期
卵子のもとになる原始卵胞が成熟するに従い、エストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌され、妊娠に備えて子宮内膜が厚くなります。
【2】排卵
卵胞ホルモンの分泌がピークに達し、卵胞から卵子が排出されます。
【3】黄体(分泌)期
排卵後、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増え、受精卵が着床しやすいように子宮内膜が柔らかくなります。
【4】月経期
受精が行われなかった場合、エストロゲン、プロゲステロンともに分泌量が減り、それぞれの作用が低下します。その結果、子宮内膜ははがれ落ち、血液とともに体外へと排出されます。
生理痛には個人差があるものの、上記4の子宮内膜が剥がれるときに痛みを伴います。そこで起こるのが「生理痛」です。
生理痛が起こりやすくなる理由
この生理痛には、女性ホルモンのエストロゲンが大きく関与しています。
エストロゲンは、20代、30代の頃と比べ、更年期が近づく40代に入るとガクンと分泌量が減少します。エストロゲンの分泌量が減少すると、自律神経にも影響が及びます。自律神経が影響を受けると、ストレスがたまりやすくなり、ストレスがたまると、血行不良が起こります。
その結果、身体が冷えるようになり、内臓機能も低下し、生理痛が起こりやすくなるのです。生理痛がひどいときや、気温が低いときにお腹に手を当てて温めると生理痛が緩和されるのは、血行が良くなり、子宮や卵巣の機能が正常になるためなのです。
40代にひどくなる生理痛を改善する方法
さて、この生理痛ですが、更年期に近づいた40代にひどくなることがあります。
生理中はエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類の女性ホルモンのバランスが崩れ、特にエストロゲンが低下しすぎると生理痛が重くなりやすいのだそうです。更年期には女性ホルモンのエストロゲンが減少するため、若い頃はそれほどでもなかった生理痛が突然ひどくなることがあるのです。
そのため、減少するエストロゲンを他の形で補うことで、生理痛を軽減することが可能なのです。しかし、ホルモン剤などを使うと副作用もあるため、安易にお勧めすることはできません。そこで役立つのがサプリメントです。数あるサプリメントの中でも女性ホルモンを調整する作用があるのがマカ、プラセンタ、イソフラボンです。
マカ
マカは女性ホルモンのバランスを整えて、体調を良くする作用があるといわれており、妊娠したい女性と更年期の女性の両方に向けて効果があります。
更年期の不調を改善するためにマカを試すのであれば、マカを配合したサプリメントを手あたり次第に試すのではなく、「女性の更年期不調」を意識したサプリメントを選ぶのが良いでしょう。
プラセンタ
プラセンタといえば、アンチエイジングなど美容方面で知名度の高い成分ですが、このプラセンタには自律神経の調整作用があるため、更年期の様々な症状の緩和に向いています。
イソフラボン
大豆などに含まれるイソフラボンは、エストロゲンとよく似た成分であるため、生理痛の改善に適しているといわれています。
生理痛の緩和に役立つイソフラボン
女性ホルモンは、主に、女性らしさをつくる作用のあるエストロゲン(卵胞ホルモン)と、妊娠のために必要な働きをするプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。
この2種類の女性ホルモンは、普段はバランスを保っているのですが、生理のときはプロゲステロンの方が優位となり、バランスを崩しがちになります。このときにエストロゲンが低下しすぎると、経血量が増えたり、生理痛がひどくなるといった症状が現れます。
イソフラボンは、低下したエストロゲンの働きを助け、また過剰にエストロゲンが分泌された場合にはその分泌を抑える作用があります。女性ホルモンのバランスを整え、自律神経の安定効果が期待できますので、生理痛の緩和に役立つとされているのです。